独立開業を目指す 英会話スクール開校への道 4~5
その4 プログラム・教材の選定/作成
レッスンプログラムの組み立てだけは、見切り発車にならないようにして。
たとえば「こんなレッスンが理想」という形がある程度想像ついている場合であっても、まず始めは色々な本や指導書を参考にして、そこから自分なりのアレンジを加える、という形をとるのが鉄則です。まずは先人のまねっこからでOKです。
児童英語の教材は、2000年初頭ぐらいから驚くほど種類や数が増えてきて、毎月のように新しい英会話クラス教材が発刊されているような状態です。
子供英会話講師の経験がない、または浅い先生方にとっては、情報過多すぎて、いったい何を選択すれば良いのか全く分からない、という悩みにぶつかることも多いかと思います。
また、とりあえず有名どころのコースブックを選ぼう・・・・として、洋書のESL教材セットのコーナーに行って値段を見ると、びっくりします。
Teacher’s Manual、Student Book, Workbook, CD, Picture Cards, Activity
Bookなど指導者用・教室用にシリーズ全てを揃えていくと、軽く数万円を超えてしまう(しかも1学年分だけの値段です)からです。
ちなみに・・・・昔からある子供向け英会話教材では有名なLet’s Goシリーズの価格は以下の通り。(数字は2017年7月の調査時点。結構頻繁に価格が更改されます。)
Studentbook: 1,875円
Workbook: 1,404円
Skills
Book: 1,829円
Teacher’s Book: 3,922円
Class CD: 5,587円
Teacher
Cards: 14,736円
ここまでで、合計3万弱。ほかにもデータ素材でいろいろ出力して使えるitoolsなどもあります。
最近では、少しずつ「価格を抑えたシリーズ」というのを売りにしたり「CD音源はフリーダウンロードできます」といったキッズ英会話教材も増えてきましたが、やはり1セット×クラスレベルの数の分だけ揃えるのは結構大きい出費になります。
しかもこのようなコースブックを一通り揃えたとしても、1つの教本だけに頼った指導はいかにもマンネリになりやすく、講師自身もだんだんと嫌になってしまうというリスクがあるのです。
そこで、わたしのおすすめは、たとえコースブックを使うとしても、「コースで出ているものすべてをそろえようと思わない」ことです!
「Aコースブックシリーズのテキストはいまいちだけど、ワークは良い」とか「Bコースブックシリーズのマニュアルは参考になるアクティビティが沢山ある」という風にチョイスしていき、基本的なレッスンの流れは各自で組み立てるという方法がおすすめです。
コースのマニュアルに沿って、一式をそろえてしまう方がもちろん楽ちんではなりますが、初期投資の節約と、レッスンにオリジナリティを出すという一石二鳥のためにも、ぜひトライしてみてください。
レッスンプログラムはその指導対象(年齢)ごとに、少なくとも2~3年分ぐらいは、大よそのカリキュラムを作成しておくと安心です。
たくさんのカリキュラムを事前に作成することが難しいのであれば、はじめはカリキュラムを立てられた対象のみ、生徒として受け入れてください。
毎回行き当たりばったりだと、レッスン前の準備の時間がかかりすぎてしまいますし、数年後までの見通しが立っていた方が、体験レッスンの際に「3年後には、このクラスでこのぐらいの文章を勉強します」と体験者に説明をしてPRすることが出来ます。
レッスンプログラムについては、生徒を受け持つ際に重要なポイントですので、見切り発車にならないようにしっかりと準備をして頂きたいと思います。
その5 募集ツール・教具の準備
100円ショップで、思わず教具を探してしまうようになったら一人前?!
教具の準備として必要となってくるものは、まずは前述その4のテキスト類と、ほかにはアテンダンスシート、ホームワークシート、クラスルール、入会申込書、アンケートなどの教室備品の用意が必要です。
あとは、まずは自宅で教室をスタートさせる場合と、貸会場を借りてレッスンをする場合とで、必要になってくるものも異なります。
どちらにも共通してあると良いものは、ホワイトボードです。出張レッスンの場合であっても、ミニ型のホワイトボードがあると便利です。逆に言うと、最低限、ホワイトボードと上記の教具があれば、あとはレッスンをスタートさせることが出来てしまいます!
このあたりは、他のクッキング教室やアトリエ教室などとは違い、仕入れ要らず、コストは自分の人件費だけ、という英会話スクールの利点ですね。
ホワイトボードのほかには、子供が喜びそうなレッスンの小道具として、英語の先生になると次のようなものをお持ちの方が多いのではないでしょうか?
「ハンコ」・・・ワークシートや出席カードに押すため
「ポスター」・・・教室の飾り付け
「アルファベットカード・ピクチャーカード」・・・レッスンで活用
「目隠し」「ロープ」「タイマー」・・・ゲーム・アクティビティで使用
英語の先生のなかには、100円ショップに立ち寄るたびに、ついつい「レッスンで使えそうな、面白いモノはないかな?」と100円ショップマニアのようになってしまう方も多いのです!
次に、募集ツールについてです。
生徒募集をするために、最低限そろえておいて頂きたいな、と思うものを以下に挙げてみます。
1)教室のホームページ
2)チラシ
3)看板・ポスター
4)名刺
5)スクール案内(使用教材やプログラムの案内、料金表など)
先頭の1)と2)については、特に必須です。必ず制作しましょう。
もっとも、1)ホームページでなく、ブログやFacebookをホームページ代わりに使っても構いません。
こちらは作って終わりではなく、定期的に更新をして「見込み生徒(入会前の方向け)」と「生徒向け」のどちらにも読んでもらえるような内容にしていってください。
3)の看板・ポスターについては、本当は1)2)と同様に必ず作ってほしいのですが、賃貸住宅に住んでいる場合など、事情によってはせっかく作っても、掲示が出来ないこともありますね。
その他、募集ツールの2)~5)については、次章にて詳しく取り上げたいと思います。
募集ツールまでそろえることが出来たら、そろそろ並行して生徒の募集活動を始めて頂いても大丈夫です。
- その1~その3(家族に相談する、教室を確保する、スクール名称その他を決める )はこちらです。
- その6~その8(体験レッスン、イベントレッスンで集客、[実例]絵本の読み聞かせイベントを開催してみる )はこちらです。
アクティブの家庭教師スタイル講師は 東京・神奈川・千葉・埼玉で展開中です!